ビザ取得 -準備編-
ビザ取得までの長~い道のり、準備編です。
その前に前回のおさらいを少ししておきましょうか。
当時店長の取得すべきは『自営業ビザ』と呼ばれる種類で、
その申請のために大使館に提出しなければならないのが、
以下の8種類の書類でした。
1.パスポートのコピー
2.住居証明
3.給与証明
4.残高証明
5..商工会議所登記当該会社議事録
6.最新の決算報告書
7.労働省宛、責任者宣言書
8.管轄警察発行の仮入国許可証
これら全てを、パスポートでの最長滞在期限である3ヶ月で取得せよ!
というミッション。
ミッションインポッシブル。w
はい。
ではどのようにこれらの書類を取得していったかを解説していきたいと思います。
本編途中、日本人の常識では考えられない逸話も盛り込まれております。
店長が余りに可哀想で涙してしまう方もいるかと思いますので、
どうぞ皆さんハンカチの準備をお忘れなく。(笑
【1.パスポートのコピー】
白黒コピーでは飽き足らずカラーコピーで準備してやりましたが秒殺でした。(笑
【2.住居証明】
これは大家さんにお願いして一筆書いて頂きました。
単純に「柳澤何某という日本人を当方所有の物件に住まわせております。」
・・・・といったような文章です。
この覚書に加えて大家さんの身分証明書も提出しなければなりませんでしたし、
外務省在日イタリア大使館という大層な公機関に提出されるということで、
このお願いをした際はやはり多少の拒絶反応はありましたが、
最終的には快く承諾して頂けました。感謝感激です。
【3.給与証明】
当時の代表取締役であった母親名義で、
年間15000ユーロ(≒200万円)以上の給与を店長に与える旨、文書で約束。
身内が準備するだけの話ですから、なんてことはありません。
【4.残高証明】
日本の銀行で発行して貰う書類ですので、3ヶ月のイタリア滞在が終わり、
大使館に全ての書類を提出する直前に準備することにしました。
【5.商工会議所登記当該会社議事録】
この書類を手にするにはミラノ商工会議所に出向かなければなりません。
まず、商工会議所の開館時間が8時半~13時でして、
当時店長は9時~13時まで語学学校に通っていた為、
この時間に商工会議所に行くことは不可能。
しかしながら背に腹は変えられないということで、
1日だけ学校を早退して商工会議所へ向かいました。
2004年6月のある日の出来事です。
学校の先生には予め事情を説明し、
12時には授業を切り上げて学校を後にしました。
幸い当時店長が通っていた学校から商工会議所は、
徒歩15分ほどの場所にあったので12時15分前後には到着。
依然たどたどしいイタリア語ながら受付窓口で用件を告げ、
番号入りの整理券と申請用紙を受け取りました。
その際に電光掲示板に表示されていた番号が440番。
自分の番号を確認すると452番。12人待ちです。
閉館時間まで45分ほどあったので一安心し、
先ほど受け取った、議事録発行の為の申請用紙をゆっくりと埋めていきました。
30分後の12時45分。電光掲示板に表示されている番号は448番。
30分で8人しか進まない怠慢振りに殺意を覚えつつも、
選択肢が「待つ」しかありませんでしたので待ちましたよ、律儀に。
そして15分後の13時。そこに待っていたのはまさかまさかの大珍事でした。
5つ程あった各窓口の小型シャッターが降りていくではありませんか!
・・・・・・・か、帰れと?
茫然自失という四字熟語が、
人生で1番当て嵌まった瞬間だったかもしれません。
あのですね、整理券を貰っている訳ですよ。
その時点で閉館時間を過ぎたとしても受付てくれると思います・・・・・・・よね!?
13時以降は入館できないだけであって、
それ迄に入館した人の分くらいは受け付けてくれると思うじゃないですか!?
イタリアって凄い国だな、って。
税金でご飯食べてる人達がこれだもんな、って。
だいたい開館時間がたったの4時間半ってどうなんだろうな、って。
もしビザが取れたとして、僕はこの地で生活していけるのかな、って。
悶々。
そういう訳で商工会議所登記当該会社議事録の初回取得申請は、
甘酸っぱい青春の思い出です。(謎
その後結局3回目の申請でようやくこの書類を手にすることができました。
2回目の申請の際は何故申請を受け付けられなかったのか、未だに疑問です。
勿論当時の語学力にも問題はあったのでしょうが、
状況を理解できぬうちに帰されてしまいました。
3回目の申請の際は、
2回目の申請とまったく同じ手順で申請を進めていったにも関わらず取得成功。
そういう国なんです、イタリア。(涙
【6.最新の決算報告書】
弊社顧問税理士にお願いをして、最新の決算報告書を受け取りました。
【7.労働省宛、責任者宣言書】
これも手続きが完了する迄に結構時間がかかりましたぁ~。(遠い目
まずは取締役会を開きまして、私を取締役に就任させる旨議決。
その後、私名義で責任者就任のお知らせを労働省宛に文書で郵送。
労働省宛に郵送した文書のコピーと、
書留の郵送控えがビザの申請時に必要になります。
イタリアでは税理士がかなりの職務遂行権利を持っておりまして、
ここまで全ては当時の税理士にお願い致しました。
ただ念には念をということで、
その後ビザ関係に詳しい弁護士に全ての申請書類を見せに行ったところ、
まさかまさかでこの書類がNG。
本来は公証人の前でこの文書を作成し、公正証書にする必要があるとのこと。
公正証書にしたものを労働省宛に郵送し、
そのコピーを大使館に申請しなければならないとのことでした。
税理士め!
以下、その際の弁護士とのやり取りです。
店:『では公証人にアポイントメントを取る必要がありますよね?』
弁:『そうですね。』
店:『公証人とのアポイントが取れれば、
公正証書の作成自体はすぐに出来るのでしょうか?』
弁:『・・・・・柳澤さん。どうぞこれだけは覚えておいて下さい。
この国の辞書に「すぐに」とか「ただちに」という言葉は存在しません。』
・・・・・イタリア人が自国をこう表現する訳です。
世界でも類を見ないほどに全てがシステム化された日本で生まれ育った自分が、
胃薬が欠かせないほどに毎日苛々してしまうのも無理はないんだな、と。
そんな経緯で釈迦も真っ青なほどに悟りを開きました。
最終的には帰国ギリギリに公正証書の準備、
そして労働省への郵送が間に合ったので何よりでした。
【8.管轄警察発行の仮入国許可証】
この書類に関して困ったのはとにかく情報の少なさ。
店長がイタリアに初入国したのが2004年4月25日。
この書類がビザ申請の必要書類に加わったのはその僅か数ヶ月前ということで、
当時誰もその詳細を知りませんでした。
弊社日本人従業員、税理士、弁護士、色々な人に聞きましたが情報は皆無。
そこで警察に直接情報を求めに行くしかなさそうだな、と思った矢先。
前出の商工会議所で信じられない表記を発見。
「仮入国許可証受付窓口」
・・・・・・・・ジーザス!
という訳ですぐさま窓口の世界おデブランキング4位のおば様に確認。
店:『すいません。あの・・・・ここで仮入国許可証って取得・・・・・・・できます?
まさかそんなはずないですよね?できませんよね?ね?ね?』
デ:『できますとも。』
店:『(マジかよ!!)・・・・私、ビザの申請でこの書類が必要なんですが、
申請からどれくらいで発行して頂けるのでしょうか?』
デ:『30分。』
店:『えぇ!!!!!!ほ、本当ですか?』
デ:『私を信じなさい。(笑顔』
店:『あの・・・。ビザ申請必要書類一覧には「管轄警察発行の」とあるんですが?
商工会議所発行のもので本当に大丈夫でしょうか?』
デ:『代用可能です。絶対大丈夫です。私を信じなさい。(超笑顔』
店:『で、でも・・・・。』
デ:『貴方!私を信じないおつもりかしら?』
店:『ひぃっ!・・・し、信じます!妄信します!ここで申請します!
すいません!申請します!ごめんなさい!だから食べないで!』
・・・・不安だ。
・・・・・・・・・・激しく不安だ。
まぁしかし一抹の不安は覚えつつも、
とにかくこれで全ての書類を手にすることができました。
イタリア滞在期間3ヶ月での最重要任務であったビザ申請書類を全て取得。
これらを在日イタリア大使館領事部に提出すればビザがおりるはずです。
おりるはずでした。(汗
しかしそんなに世の中・・・・否。
そんなにイタリア共和国という国は甘くなかったから日記にしてる訳です。(涙
次回いよいよ日本に帰国しての申請編。店長さんに何が起きてしまうのかぁ!?
乞うご期待です♪
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