オリンピックを観る
晴天が続き過ぎてアスファルトが溶け始めたミラノです。
暑過ぎて人がいません。
商売あがったりです。(涙
そんな日に時期外れも甚だしい話題で恐縮ですが、
本日はトリノオリンピックの話題を。
荒川静香の金メダル1つに終わったトリノ五輪ですが、
店長は男子アルペンスキーのスラロームを観戦しに行って参りました。
先に書いておきますが、店長はスキーバカでございます。
その辺を念頭に置いて頂きまして、
マニアック過ぎる部分は読み飛ばして頂けると幸いです。
店長自身、文章を書きながら熱くなり過ぎた感は否めません。(笑
ではまずチケット獲得までの流れをざっくりと。
2005年4月22日、EU在住者向けネット専攻販売にてチケットを購入。
辞書を片手に、額に汗しながら全表記イタリア語のサイトと格闘すること3時間。
どうにかこうにかチケット購入までたどり着いてから気が付きました。
・・・・・・英語に変換できるじゃん、このサイト。
良く考えればそれくらいの機能は当然ですよね。
オリンピックの公式サイトですからね。
店長がアホでした。
翌日、無事にチケット購入手続き完了の確認メールを受領。
2005年9月27日、五輪運営事務局より1通の書留。
そしてそこには驚愕の連絡事項。
なんと今回の五輪!
運営事務局員による全チケット手渡し配達!!
・・・・・・・・全チケットって一体何万人にですか!?
恐らく郵便局、若しくは郵送業者に依頼すると盗まれてしまうからでしょうね。
その後それらがネット上に流されて大混乱という展開は目に見えています。
最近もそういった事件で何人も捕まっています。
この国の郵便事情は未だ発展途上中なんです。
・・・・・・今後も発展するのかは疑問ですが。 ボソ
しかしこれは五輪のチケット販売の歴史上、前代未聞でしょう。
とんでもないこと思いきますね、しかし。
国の威信が懸かっているとはいえ、税金いくら使うんでしょうね!?
2006年1月16日、店長携帯に運営事務局より電話。
翌日に運営事務局員がチケットを届けるとの連絡。
・・・・・まぁイタリアですから、翌日には来ないでしょう。
2006年1月17日、運営事務局員が予定通り店長を訪問!!
身分証明書のコピーと引き換えにチケットを配達。
本当に手渡しでしたよ!!
いや、その前に本当に電話の翌日にチケットが配達されましたよ!!
どうせ一悶着あるだろうと踏んでいたので意外でした。
どうせチケットが手元に届くのは本番直前だろうと踏んでいただけに、
予定通りのこの配達はかなり意外でした。
と、そんな流れで手にしたチケットがこれです↓

こんなに問題なくチケットを手に出来るとは思っていなかったので、
手にした瞬間は涙しましたね。
やればできるじゃないか、イタリア人!
さて、本番当日の2005年2月25日です。
まず朝から腰を抜かすほど驚嘆だったのは、
トリノ行きの電車が時間通りに発車したんです!
時間通りに電車が動いたのは、
店長のイタリア生活で初めてのことだったかもしれません。
その後順調に電車は進み、トリノの1つ先の駅オウルックスに到着。
到着時間は11時半!
なんと予定時刻よりも早い!
さすがに本気だ・・・・イタリア共和国!!
オウルックスの駅からは、
五輪専用のシャトルバスに乗って会場の山へと向かいました。
そして遂に!
店長が鼻垂れ小僧の頃から憧れだった場所、セストリエールに到着!
感動のあまり店長の目には涙が・・・・・・。
しかしここまで順調に来れたことが本当にビックリです。
イタリアでこんなにスムーズに目的地まで来たのは確実に初めてでした。
何度も言いますが、イタリア人もやれば出来るようです!!
・・・・・・最初からもう少し頑張って下さい。(切実
到着したのが午後1時前後でしたので、とりあえずバールで一息。
その後2時前には会場入り。
度重なる荷物検査とボディーチェックを終え、無事に指定座席を見つけて一安心。
それから会場で買ったかなり大きめの日本国旗を首に巻き、
国粋主義者の雰囲気を醸し出しながら、スコットランド人やカナダ人と談笑し、
たまたま隣に座っていたイタリア人とも本日の優勝予想などで盛り上がり、
更に更に!!!
たまたま後ろの列を陣取っていた北照高校の応援団とも喋らせて頂きました。
*佐々木、皆川、両選手の母校
こういう時は元レーサーの本領発揮です。
何処の国の選手の話をされてもある程度のデータは持っていますし、
特に北照高校の監督さんとは結構話し込んでしまいました。
そうこうしているうちに午後3時になりまして、いよいよ競技開始です!
ここからはいよいよマニアックな話になりますがご了承下さい。
まずは1番スタート、イタリアの星ジョルジョ・ロッカ。
今季、ワールドカップ開幕5連勝の優勝候補筆頭です。
地元イタリアの大歓声の中、勢い良くスタートを切って最初の急斜面。
イタリアにとってあってはならない悲劇が待っていました。
なんとまさかの転倒。
今回のトリノは冬季五輪にしては気温が高く、雪が柔らかい様子。
何週間も前からコースの下地をつくる五輪では、
コースをカチカチに仕上げるのが通常です。
前日の雪の影響もあって柔らかかったコースが、
固い下地が顔を出さない1番スタートのロッカには不利でした。
転倒の仕方も明らかに雪が柔らかいが故の転倒の仕方でした。
ロッカ転倒時には思わず店長もイタリア人と一緒に絶叫。
ちなみにこの日のイタリア選手団は呪われていて、
結局出場した4選手全員が転倒。
なんとも痛々しい光景でした。
それから同じくシングルゼッケンの優勝候補、
オーストリアのスーパーエース、ベンジャミン・ライヒ。
数日前に行われた大回転競技で優勝しています。
1本目は多少荒々しい滑りでしたが見事にラップ。
2本目は誰がどう見ても完璧過ぎる滑りで2冠を達成。
おめでとうございます。
それから唯一フィンランドから優勝に絡みそうだったカーレ・パランダー。
彼もライヒと同様、力強い滑りをする選手の1人です。
圧倒的な長身を生かして1本目はなんとライヒに0.01秒差。
2本目はラップを奪い取ったかに見えましたが、残念ながら片反。
*片足旗門不通過反則)
心底悔しがってストックを叩き付けてました。
10番スタートは我が日本のエース佐々木明。
レース後のインタビューで視界が悪かったと答えたそうですが、
彼の持ち味であるリスキーで攻撃的な滑りが出ていませんでした。
1本目攻めきれず、ライヒに遅れることちょうど1秒で13位。
2本目は3旗門目で片反。
自分でも通過していないことが分かったようで、
結局途中棄権となってしまいました。残念!
11番スタートはMr.ストイック、皆川賢太郎!
いやー、1本目やってくれました!
なんとトップに僅か0.07秒差の3位!
佐々木明の直後で日本応援団ががっかりする中、
誰が見ても明らかに速かった!そして美しかった!
2本目はやはりプレッシャーがあったんでしょうね。
もし表彰台に立っていたら、日本にとっては50年ぶりの五輪のメダルでした。
日本スキー界待望のメダルでした。
50年分の期待を一身に背負って必死でしたが、2本目は明らかに体が堅かった。
1本目0.07秒とライヒに迫っていながら、
終わってみれば結局1.04秒差の4位。
3位まで僅かに0.03秒差というのがとにかくショックでした。
北照の監督やコーチ、全日本のコーチ陣もさぞ悔しかったことでしょう。
大怪我からの奇跡の復活でした。
前回ソルトレイク五輪閉幕直後、日本での試合で靭帯を断裂。
この凶報に、日本スキー界は誰もが彼の復活を諦めました。
そこから這い上がっての今回の滑りです。
店長は幼い頃から日本のアルペンを観てきた訳で、もう号泣です。
余談ですが、今回のメダル授与担当者は日本の猪谷千春さん。
現IOC(国際オリンピック委員会)の副会長でありながら、
50年前に同じくイタリアで開催されたコルチナダンペッツォ大会で、
日本アルペンスキー史上初めて銀メダルを受賞した日本スキー界の英雄。
猪谷さんも是非日本人選手にメダルを掛けたかったことと思います。
本当に残念。
お疲れ様でした!
それから14番スタート、米国期待のボディー・ミラー。
彼もジョルジョ・ロッカと同じ最初の急斜面で転倒。
2本目に進むことは出来ませんでした。
イタリアではコーンフレークのCMに出ています。
その為か会場にもファンが多く、沢山のイタリア人が転倒を悔しがっていました。
3位になったオーストリアのライネル・ショーンフェルダー。
滑りは物凄くシンプルでした。
無難にまとめたからこそのメダルでした。
それから43番スタートの湯浅直樹。
これまたやってくれました!
今季ワールドカップで1本だけラップを取ったことがあります。
2本の合計タイムを争う競技なので、
この時は成績こそ目立ちませんでしたが、
個人的には内心期待していました。
1本目はとにかく速かった。
観衆もあの選手は誰だ!?と大騒ぎ。
1本目終わって1.38秒差の17位だったかな!?
2本目は全選手の中で3番目のタイムを叩き出し、
ゴールした時点で2位に1秒以上のタイム差を付けて首位!
猛烈な大歓声が会場を包みました。
2本目は、1本目30位の選手が1番スタート。
1位の選手が30番目のスタートとなりまして、
その後登場した1本目好タイムの選手数人に抜かれはしたものの、
終わってみれば見事に7位入賞!
これは快挙です!
世界に名を売ったと思います。
まだ22歳!
次回バンクーバーはひょっとするとひょっとしますよ!
47番スタートの生田康宏。
残念ながら1本目で転倒。
転倒した場合は、完走を諦めるのが普通ですが、
彼はわざわざ転倒した旗門まで登り、
ヘロヘロになりながらも完走しました。
そんな生田の頑張りに会場からは割れんばかりの拍手喝采。
1本目最下位ながら、全員が2本目に進める五輪の最終走者になりました。
2本目も転倒しましたが、またまた登ってなんとか完走。
これがオリンピック精神だ!
・・・・と会場の実況にもその直向さを称えられていて、
日本人選手がああいった拍手を受けてる様は非常に誇り高かったです。
*以上、店長の記憶のみで書いているので、
細かい秒数等は間違ってるかもしれません。ご了承下さい。
総括すると、アルプスの景色を含めもちろん楽しめました。
ただやはりオーストリアの表彰台独占は本当に悔しかった!
そして、日本人で観戦しに来てるのなんて自分達だけでしょ!?
・・・・・なんて思ってたら大間違い。
イタリアに次いで国旗の数が多かったのはなんと日本!
なぜかイタリア人でも日本選手を応援してる人が多いように感じました。
イタリア人選手が全員転倒した後は、皆さん日本の応援に加勢。
スーパーランだった湯浅には大歓声。
オーストリアの表彰台独占を阻む為の有力ポジションにいた皆川にも大歓声。
転倒しながらも完走した生田にも大歓声。
歓声を受ける日本選手は神々しいまでに輝いていて、
同じ日本人として感慨無量でした。
これからもワールドカップ初制覇、
そして五輪初制覇を目指して頑張って欲しいと思います。
店長も目指します。(爆
あとは、南国の選手達への応援。
これもなかなか五輪特有で微笑ましかったです。
マケドニア、カザフスタン、マダガスカル、モナコ、ジャマイカ、アルバニア・・・・。
様々な雪ナシ国の選手が出場していました。
店長のが速いぞ、コラッ!(笑
・・・・・・・国籍移してオリンピック目指そうかな。
それから会場の実況にも爆笑。
セストリエールはフランス国境に近いということもありまして、
実況はフランス語、イタリア語、英語のミックスでしたが、
日本人選手へは片言の日本語で応援したりもしていました。
以下笑える語録。
・(選手が滑ってる最中)ガンバッテ~ガンバッテ~ニッポ~ン!
・(皆川選手が滑ってる最中)ケンタロォ~!ガンバッタネェ~!
・(選手がゴールした直後)ハ~イ!マイドォ~!
・(選手がゴールした直後) イラッシャイマセェ~!トリィ~ノ!
・・・・・教えた日本人、出てきて謝罪会見を開きなさい!
さて、店長がオリンピックを見に行ったのは実は今回が2回目です。
前回は、里谷多恵の女子五輪史上初の金メダルを見届けました。
今回は史上初の2選手同時入賞をこの目で見届けた訳ですが、
やはり毎回思うことは、
自分がオリンピックに出たい!!
という訳で12年後の五輪をカーリングで目指します。
参加者募集。
是非!(笑
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