窃盗芸術 其の一

突然ですが質問です。
イタリアのイメージを3つあげて下さい。
食べ物が美味しい
お洒落
治安が悪い
上位に喰い込んでくるのはそんなところでしょうか。
その中から今回はイタリアの治安の悪さについてお話したいと思います。
昨年10月の土曜日のお話です。


前日の閉店直後、いつものように私服に着替えていると突然靴紐が切れました。
今思えばコレがあの事件の前兆だったのかもしれません。
その日は快晴、そして土曜日。
千客万来で朝から大忙しでした。
その月は売り上げが伸び悩んでいたので、
この日を契機に売り上げが伸びてくれれば良いなと・・・・。
午前中最後のお客様は男性の2人組でした。
妹への誕生日プレゼントをお探しということで、
最終的に真珠のピアスと指輪を購入されることになりました。
当店では真珠と各種金具をバラで販売しております。
お客様の予算と好みに合わせて選んで下さい、と。
要はそういうシステムです。
このお客様も真珠と金具をそれぞれお選びになった為、
接着に30分ほどかかる旨伝えたところ、
バールでコーヒーでも飲んで30分後にまた来ます、と。
しかし休憩明けの午後になってもお客様は戻ってきませんでした。
ただイタリアでは良くあることです。
取り置きしておいて取りに来ないお客様。
前金をお支払い頂いたのに取りに来ないお客様。
勿論残念ですが、いちいち凹んでもいられません。
午前に比べ、午後は暇でした。
休憩が終わってから1時間。
ちょっと外で煙草を一服。
何気なく外からディスプレイに目をやると・・・・
ん!?
一目見て何かが足りないことに気付きました。
当店では営業終了後に毎日商品を地下の金庫に保管します。
その為、朝一番の仕事は必然的に商品の陳列ということになります。
毎朝ディスプレイをしているので、
何かが足りないことにはすぐに気が付きました。
でもその何かがなかなか分かりません。
は!!
1番高いダイアの指輪がない!
慌てて店に戻って従業員に確認。
その後ディスプレイをいじったのか否か。
・・・・・いじっていないそうです。
滝のような汗を掻きながら慌てて店内を一斉捜査です。
考えられる全ての場所を探しました。
全ての場所を3回以上確認しました。
ない。
これは・・・・・・・・・・・やられたか!?
しかしいつ!?
誰が!?
従業員と2人、記憶を遡ります。
1組目はドイツ人女性3人組。
2組目はアメリカ人夫婦。
3組目はイタリア人女性1名。
4組目のイタリア人夫婦。
5組目の外国人男性2人組。(恐らく東欧系)
そしてどう考えても午前最後の東欧系外国人しか可能性がない、と。
その2人組の接客の際にしか、
盗まれた指輪が陳列されていた什器を開けていないのです。
そういう結論に至り、顧客カードを引っ張り出しました。
当店ではDMを送るため、
購入頂いたお客様には顧客情報を記入して頂いています。
支払いは済んでいなかったものの、
午前中最後のこの外国人にも顧客情報は記載して貰っていました。
通常、お客様が明らかに外国人の場合は顧客カードの記入を求めませんが、
彼らはイタリア語を喋ったために、ミラノに住んでいる可能性がありました。
記憶の中の顔立ちから判断するに東欧系。
しかしながら名前から判断するにドイツ人。
住所はミラノ。
さっそく地図で確認してみました。
やられた。
架空です。
Via Monte Verde(ビア・モンテ・ベルデ)という住所は存在しませんでした。
非常に腹立たしい。
出来ることなら見つけ出して処刑してやりたい。
盗まれた指輪は当店で1番高い指輪でした。
お値段実に5400ユーロ。
今日現在の為替相場で約81万円の商品です。
翌日には盗難届けを警察に提出した上で、
保険会社に盗難の申請し、保険で損金をカバーして貰いました。
原価は返ってきたので完全なる損金にはなりません。
余談ですがイタリアでの保険料は莫大な金額です。
その為にこういった店舗での盗難も全てカバーして貰えます。
その点は日本とは異なり安心なのですが、精神的に穏やかではいられません。
久々にやさぐれていた高校時代に戻りそうな1日でした。
しかし一体どうやって?
それがいくら考えても分かりません。
接客の際は必ず2名で対応します。
勿論盗難対策です。
この外国人にも2名で対応しました。
ずっと見ていました。
一瞬什器の扉を開けた際にやられたことは間違いなさそうですが、
開けたのはものの5秒程度。
その5秒間に盗まれたというのは凡人には想像も付きませんが、
何度考えてもその瞬間しか盗むタイミングがないのです。
こういった人種と一生付き合っていかなければなりません。
因果な商売です。
あ゙ーーー!
見つけたら拉致監禁連行して東京湾に捨ててやる!

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