窃盗芸術 其の三

やってきました、大人気?の窃盗芸術シリーズ。
本来やって来ちゃダメなんですけどね、
今日で、其の三で最終回です。
最終回であることを願います。

2005年3月20日の出来事。
小切手で支払いをしたお客さんがおりました。
正確にはどこでも使える商品券とでも言いましょうか。
1.000ユーロ(≒\15.000)までであれば何でも購入可能な商品券。
そういうものがイタリアに存在するんです。
1週間後には銀行口座にその商品券を預金しましたところ、
4月1日に銀行から連絡がありまして、

盗難届けの出ている商品券の為、預金できません。

・・・・やられた。

ということで悔しいので、その盗難商品券を本邦初公開しちゃいます。
 Asegno.jpg
あとで聞いた話ですが、この商品券は、
トリノでの現金輸送車襲撃事件の際に強奪されたもののようで、
この犯人は闇市で安く仕入れたようです。

うち店で小切手や商品券などを受け取る場合、
常にである疑惑が付きまといますので、
身分証明書のコピーに電話番号等の情報もお客様から頂きます。
もちろんこのお客さんも例外ではありませんでした。
お店には犯人の身分証明書と電話番号が控えてあった訳です。
そういう訳で銀行からの連絡直後、
大至急この犯人に電話をしてみました。

・・・・現在この番号は使われておりません。

・・・・やられた。

しかし住所も残されている!
書き残された住所がお店の近くだったんで実際に行ってみました。

・・・・存在しない番地。

・・・・完全にやられた。

ということでこちらも本邦初公開ということになるかと思いますが、
詐欺師の残していった直筆の顧客情報がこちら。
 Firma.jpg
そういう状況なので恐らく身分証明書も偽造だろうと予想していましたが、
後日警察から偽造であることが判明したとの連絡がありました。
画像の色が薄いので若干見にくいかとは思いますが、
犯人の残していった偽造身分証明証がこちら。
 Carta Di Identita.jpg
写真は犯人本人でして、
警察の方にはなるべく多くの人に見せるよう指示されましたので、
思い切ってこの場にもUPしてみました。

しかし大した金額でもないのに、
身分証明書まで偽造しますかね、普通!?
そっちの方が経費もリスクも高そうだけど。。。。

犯人来店から1ヵ月後の4月20日。
店長にとって初めての事情聴取です。
初めてのおつかいよりは確実に緊張します。(笑

イタリアには警察が3種類あります
軍事警察国家警察交通警察の3種類で、
今日は軍事警察の方に出頭してきました。
ところでこの3つの警察、何が違うのか!?

まず国家警察ですがこれはいわゆる日本の警察です。
法務省の下に置かれ、
あまり権力は与えられていません。
例えば、国会議員などの偉いさんは勝手に逮捕できないし、
国際的なイベントなどの警備も任されはしない訳です。
ちなみに勿論国家公務員です。

次に交通警察ですが、
日本で言う各警察署交通課です。
交通課が独立してしまったようなものですね。
それほど交通に関する案件がたくさんあるのでしょうか!?
よく分かりませんがとにかくそういうことみたいです。

最後に軍事警察ですが、これは何処の省にも属さず、
完全に独立した組織です。
ですから大統領も逮捕できますし、
国外逃亡した犯罪者を追うなんてこともあるそうです。
VIPのたくさん集まる場所の警備なんかはこの人達が担当します。
東京地検特捜部+自衛隊みたいなもんです。
C.I.A.とF.B.I.の中間くらいの位置付けです。
この方たちも国家公務員には違いないんですが、
この職を得るのは国家警察よりも難しいんです。
曾祖父、祖父、父の代まで遡って犯罪者が1人でもいた場合、
この仕事には就けません。
なので一族に軍事警察官がいるということは名誉なことなんです。

まぁそんな訳で組織として軍事警察が1番しっかりしていて、
捜査もしっかりやってくれそうなので軍事警察に行きました。

従業員と2人で行ったんですが、
取調べ自体は1時間半くらいで終わりました。
なんだか身分証明書やレシートなどなど、
色々とコピーを取られ、こっちが犯人?的な感もありましたが・・・・・。

しかし問題はうちの従業員です。
この人、詐欺に遭った事に3ヶ月ほど怒り続けていました。
かなりプライドを傷つけられた模様。
そんな訳で事情聴取中は終始ご機嫌斜めでした。
まぁ態度がでかいこと、でかいこと。
そんな従業員を横目で見て、社長焦る焦る。
なんか国家権力に喧嘩売ってるような気さえしてきました。

社長を気づかえ・・・・・。

その後は捜査の行方を見守るのみです。
被害額は全額保険から降りるので、まずは安心。
問題は、犯人が逮捕された場合、
店長も裁判所に出廷しなければならないということ。
証言台にも立つことになるそうです。

1年以上経った今でも犯人逮捕の連絡はきませんが、
犯人逮捕の暁には、
イタリアの裁判所を詳細に日記にてお伝えしますのでお楽しみに♪(笑

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