ミラノに舞い降りたサンタクロース Vo.2


遂に12月が来てしまいました。
1年間で最も重要な12月が来てしまいました。
イタリアのジュエリーショップはどこも、
年商の1/3がクリスマスの売り上げだったりします。
これね、考えたら怖い話ですよー。
クリスマスこけたら終わりですからね。

あのー、あれです。
アーティストのコンサートなんかに行きますと、
前日にお客さんが1人も入らなかった夢を見て怯えたものの、
蓋を開けたら満員御礼で号泣、なんて話を良く聞きます。

毎年12月1日前後の店長の心境、まさにそれです。

売れなかったらどうしよう、と。
日本企業への不買運動とか起こったらどうしよう、と。
キリストの誕生日が8月だったことが判明したらどうしよう、と。

逆に売れまくった日があったりすると、1人枕を濡らします。
緊張と緩和の連続です。
身を削る思いです。

今年は1月~8月までの売り上げが結構猛烈でした。
このペースでいけば今年の年間目標は結構楽々かな、と。

ところが神が私に用意したシナリオはそんなに簡単なものではなく、
9月から11月に渡る3ヶ月の売り上げはよもやの失速。
現時点で、年間売り上げ目標到達はかなりギリギリのラインでしょうか。

店長がイタリアに参上したのが2004年の4月。
つまり今回でイタリアのクリスマスも4回目を迎えます。
過去3回のクリスマス商戦では、
毎年コンスタントに前年比150%前後を達成してきました。

今年、この方程式通りに前年比150%を達成できれば、
年間売り上げ目標は達成できることになります。

昨日で店長の休日が終了致しました。
本日月曜から最終営業日の24日まで、怒涛の22連勤です。
24日、笑顔で日本行きの飛行機に乗っていることを切に願います。

早くも胃が痛い。

さてさて。
本編いきましょか。
冒頭、だいぶ堅苦しくなってしまいましたので、
本編の方はお気楽MAXで進めていきたいと思います。
本日は鏡売りのおっさん事件第2章です。

前回の日記を読んでないと何のこっちゃら分からないと思うので、
読んでいらっしゃらない方はまずこちらをどうぞ。

2005年11月23日。
怪しいイタリア人から鏡を買った日の翌日のお話し。

店長は毎日2時~2時半に休憩を取っております。
店の裏で昼食を取り、コーヒーを飲んでから午後に備えるのが恒例。

ただ、昼食中でもお客さんが来店されればすぐに接客にあたります。
食事中だろうが、コーヒーブレイク中だろうが関係ありません。
口の中のパスタをお客さんにぶち撒けながら頑張る訳です。(マテ

この日は幸い食事中にお客様の来襲はなく、
ゆっくり昼休憩を堪能しておりました。

クリスマス前の穏やかな午後。
ふと昨日の出来事が頭をよぎります。

なぜあのおっさん達は寒空の中で鏡を売って歩いていたのか・・・。
なぜ数ある店の中でうちの従業員に声を掛けたのか・・・。
そもそも鏡を売って歩く職業なんて存在するのか・・・。
どこで飲んだらあんなに泥酔できるのか・・・。
あんなキャラのじじぃ達、そうそうお目に掛かれやしない。
せめて写真くらいは撮っておくべきだったのではないか。

不覚。

とかなんとか思ったその瞬間。
従業員の信じられない台詞が聞こえた訳です。

従:『あっ!昨日のおじさんだっ!』

(゚Д゚;≡;゚д゚)

ジーザス!

何なんでしょう。
マジでサンタなのか!?
そのタイミングの良さは何なんだ!?
俺の脳内思考を読み取る能力でもあるのか!?
もうこの際命名してやる。
お前に名前を与えてやる。
何がいいかな・・・。

うーん・・・。

酔いどれ・・・。

酔いどれ・・・・サンタ!?

酔いどれサンタ!!

よし、それ採用!
彼を酔いどれサンタと呼ぶことにしよう。

でね、その酔いどれサンタが店の中に向かって

ヨッ!

とかやっとる訳ですよ。
もうこうなったら開けるしかないでしょ!?

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酔:『おっす!元気にやっとるか!?うん!?あぁ!?』
            *酔いどれサンタ、昨日と同じ服で今日も酔っている

店:(テンション高っ!) 『 ・・・・・・うん。まぁね。』

酔:『鏡は無事に壁に設置できたかっ!?んん!?』

店:『昨日教えて貰った業者はやってくんねぇーってよ。』
                *昨日、壁に鏡を吊るす為に業者を紹介された

酔:『んなバカなこたぁねぇーだろうよっ!あぁ!?』

店:『朝行ったらやってくんねぇーって言われたぞぉ。』

酔:『んなもん俺の名前出しゃぁ一発だ。』

店:『おっさんの名前知らんし。』

酔:『コーヒーくれ。』

店:『はぁ!?』

酔:『コーヒーくれよぉ~。いいじゃんコーヒーくらいさぁ~。』

店:『い、いや・・・いいけどよ・・・・・。』 (業者の話はどこいった!?)
           *店長はコーヒーを入れに行く

従:『本当にその業者やってくれんの!?』

酔:『ドイツとイギリスは綺麗だよなぁー。』

従:『はぁ!?・・・・な、何言ってんの!?』 (業者の話はどこいった!?)
     *店長、コーヒー入れながら爆笑

酔:『俺の店の商品でさ、イギリスとドイツで作られた物は最高なのさ。』

店:(えぇ!おっさん!そのナリで店やってんのかいっ!? )
                           *鏡が盗品である可能性は消滅

従:『そ、そうなんだ・・・・。』

酔:『ドイツとイギリスは間違えねぇからな。』

従:『・・・・・ふ、ふーん。』

酔:『チーーーーーーン!

従:『ちょ!ちょっと!何よ!急に!』

酔:『おぉ悪ぃな。鼻汁が止まらなくてよぉ。(ジュル)』
                 *店長、大爆笑

店:『おっさん、砂糖何個!?』

酔:『あのさ、俺考えたんだけどさ、ここに絵を飾らない?』

店:(人の話を聞けっ!) 『えぇ・・・いらねぇよ。』

酔:『分かった!俺が描いてやるからさっ!』

店:(おっさんの絵ちょー見てぇー!) 『いくらで描いてくれんの?』

酔:『600ユーロ(≒9万6千円)だな・・・・最低。』
                    *従業員、大爆笑

店:(どんだけの超大作を・・・。) 『いらんわ。』

酔:『ドイツとイギリスは綺麗だよなぁ。それは確実だよなぁ。』

店:(現実逃避なのか!?) 『んで、おっさん!砂糖はっ!?』

酔:『じゃあ額縁だけ飾るってのは!?』

店:(砂糖はよっ!!!) 『額縁だけって?絵は?』

酔:『額縁だけでいいじゃ~ん。』

店:『いや・・・額縁だけとか意味分からんし。』
                *店長、諦めて砂糖を1ヶ入れる

酔:『ところでお前らさぁ、あの鏡の価値分かってるわけ!?』

従:『いや・・・知らない。』

酔:『あの鏡はなぁ、その昔500ユーロもしたんだぞっ!』

従:『安っ!昨日300ユーロで売ろうとしたじゃないっ!』

酔:『500ユーロもしたんだぞぉ、その昔。いい鏡だよなぁ~。(遠い目)』

店:『はいよ、コーヒー。』

酔:『薄っ!日本のコーヒーはこんなに薄いのかっ!?』

店:(て、てめぇーっ!) 『ごめんごめん。でもこれイタリアのコーヒーだよ。』

酔:『ドイツは綺麗だよなぁ。』

店、従:『イギリスはっっっ!?』
              *ハモった

酔:『いい鏡だよなぁ。ってかあんた達日本人だろ!?』

店:『そうだよ。』

酔:『日本の女はイタリア好きだよなぁ。』

店:『そうだね。』

酔:『あんたいくつだ!?彼氏は!?』

店:『彼氏!?・・・・・俺、男なんですけど。』

酔:『 工工工工エエエエエエエエェェェェェェェェ(゚Д゚;ノ)ノェェエエエエ工 』
                  *従業員、大爆笑

店:(スーツ着てるやんけっ!) 『いやいや・・・・。声も男やろ!?えぇ!?』

酔:『だってだって!そんなに痩せてるのに!?』

店:『どんな基準だよっ!つーか 日本人なら普通だよ。』

酔:『いやーーーーーー!お前可愛いなっ!』

店:『うえええええええええ!?は、はぁ!?』

従:『じゃぁゲイに転向ですね。』

酔:『そりゃいい!間違いないっ!』

店:『お、お前ら・・・・そこになおれ。ぶっ殺す。』

********店長、ここで写真のくだりが頭をよぎる*******

店:『ところでおっさん。写真撮ろうよ。』

酔:『マジ!?俺の!?写真撮る!?ここで!?俺の!?』

店:(テンション上がりすぎです。) 『ダメ!?』

酔:『いいよいいよ!撮ろう!どこでポーズ取ればいい?』

店:(ポーズとかいらんないんだけどな・・・。) 『んじゃ鏡の前で。』

酔:『よし。鏡の前ね!いいよ!撮って撮って!』

店:『んじゃ撮るよ。ポーズ取ってぇ。』

酔:『恥ずかしいよ、ポーズなんてぇ~♪』

店:(どないやねんっ!) 『んじゃ普通でいいから。』

酔:『よし、いいぞっ!』

店:『はい、じゃいきまーす。』

カシャ!

酔いどれサンタ1.jpeg

酔:『どう?どう?かっこいい?』

店:『いいんじゃない!?』
      *酔いどれサンタ、写真を見る

酔:『おぉぉぉぉおお!なんてかっこいんでしょう!!!』

店:(いっぺん死ねっ!) 『マジ超カッケーよ、おっさん!』

酔:『んじゃ俺帰るわ。』

店:(どんなタイミングやねん!) 『あ、そう!?』

酔:『んじゃ額縁は今度持ってくるから。』

店:『いやいやいやいやいや!だ・か・ら!いらんて!』

酔:『コーヒー薄かったよ。じゃなっ!』
     *酔いどれサンタ、出て行く

店:『おっさぁぁぁぁぁあんん!!!』

・・・・・・何これ!?

・・・・・・何しに来たの!?

・・・・・・まぁいいか、おもろいから!?

こんなんいっぱいいるんですよ、イタリア。(苦笑
最後に、従業員との会話中に盗撮したサンタの写真を2枚ほど。

酔いどれサンタ2.jpeg

酔いどれサンタ3.jpeg

-続く-

「ミラノに舞い降りたサンタクロース Vo.2」への8件のフィードバック

  1. 超おもしろいんですけど・・・爆笑です。
    ミラノに行ったら是非鏡拝みたいです。ハイ。
    続きを楽しみにしています。

  2. >堕天使様
    超面白いです、はい。
    訳分からんです、このおやじ・・・。
    続きも爆笑ですのでお楽しみに♪

  3. 時々、読ませていただいてます。
    私も自営業(35歳男・・女性でなくて
    ごめんなさい・・)をしていますが、同じく1月~8月は絶好調、9月以降は失速赤字です。
    これは今年の世界的景気傾向かもしれません。
    (そんなわけない!)残り1ヶ月、がんばってお互いよい正月を迎えましょう。
    酔いどれサンタの話も、また、よろしくお願いします。

  4. >くま様
    初コメントありがとうございます。
    くま様は日本ご在住でしょうか!?
    世界的景気傾向説、かなり興味深いですね。
    ともあれ経営者としては胃が痛い限りですね。
    お互い頑張りましょう!
    絶対クリスマスを成功させることをここに誓います!(えー

  5. 毎回楽しく拝読させていただいてます。
    今回思わず書き込んでしまったのですが
    私の友達にもいます…酔いどれサンタ。
    テレビのせりふ的には「皆に愛されている」んですねコイツ…(私もその一人ですが)
    いつかイタリア行ってみたいです。

  6. >あい様
    初コメントありがとうございます。
    なんとこの世に酔いどれサンタは2人いたんですね!
    最近こっちの酔いどれサンタはなかなか来店してくれませんが、
    確かに店長含めうちの従業員には愛されています。ww
    いつかのイタリア訪問が叶った際には是非当店にも足をお運び下さい。

  7. うそやろって突っ込んでしまうくらい面白いです!!あたしは1月にミラノ行くので偶然店長のお店見つけたら入っちゃうよ。どこの国でもおっちゃんはおもろいんやねぇ。

  8. >yori様
    実際このじじぃを目の当たりにした店長はまぁ抱腹絶倒でしたよ。
    このお話の続きがまだ2話あるのでご期待下さい。
    個人的には最終話がヤバーイです。
    1月、ミラノご来訪の際は是非!

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