イタリア的防犯マニュアル


さて、そこそこ元気に暮らしております店長です。
一昨日から気温がガクンと下がりまして、
日中でも15、6度しか気温が上がりません。
寒いです。

うちの愛犬様におかれましても朝方は布団から出たがらず、
全くもってその様ときたら天使か、女神か。

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まさに神憑り的麗しさ。www

犬でこれですから。
私に娘なんて生まれた日には大変です。
彼氏なんか連れて来られて御覧なさい。
きっと飲めない酒をあおって大荒れに荒れるんです。
それで娘とも喧嘩になったりして尊厳を失うんでしょうね。
頭では分かっちゃいるけどどうにも許せない葛藤と戦うんです。
そして娘は嫁に旅立っていく訳です。

無理だぁ。(ノД`)

ってかなんの話ですか!?w


ということで本編。
本日はイタリアにおける盗難対策マニュアルを一席。
イタリアで高額品を扱うショップを開きたい方は是非ご一読を。

先週金曜日。
女性のお客様が1人でご来店。
その際、外のディスプレイに目を配る訳でもなく、
脇目も振らずにうちの店を目指して入店して来ました。

ポイント1:足早に入店してくるお客には注意せよ!

迅速に行動し、目撃情報を残さないことが盗人の鉄則なんでしょう。
店内からの視点で言うと、いきなり現れて、いきなり入ってくる人種です。
しかしまだこの段階では泥棒確率5%くらいなもんですかね。

そしてこのお客さんのルックスと身なりですが、
この方、かなりのデブ 恰幅で、察するに30代の女性。
身なりはそこそこ小奇麗でビトンのバッグに、プラダの時計。
しかし髪の毛にはあまり気を使ってらっしゃらない様子。

ポイント2:髪のセットに気を使っていないお客には注意せよ!

洋服、小物、靴、化粧にはそれなりに気を使っているのに、
髪型やセットに気を使っていない人には注意が必要です。
泥棒は髪に手間をかけない、というのがどういった心理から来るのか、
もしくはどういう理由から来るのかは今だ解明できませんが、
これは実体験からの統計なのであしからず。
これで泥棒確率20%くらいになりますか。

さて、この方の入店後です。
このお客様、開口1番こう仰いました。
『表のディスプレイの四角ダイヤの指輪を見せて下さる!?』

ポイント3:ディスプレイから高額ダイヤ製品を1点だけして指定してくるお客には注意!

泥棒というのは換金率の良いダイヤを盗みたがります。
真珠や色石製品というのは査定が難しい為にその対象にはなり得ないことが殆どです。

又、高額ダイヤ商品を1点ピックアップして買う素振りを見せ、
後にその価格帯の商品を大量に出させることで店側の目を晦ませ、
隙を見て1、2点盗んで行くというのが一般的な手口です。

さらに、ジュエリーショップでは指輪を1つの大皿で大量に保管していることが多く、
奴ら専門家達はそのことを熟知しているのでしょう。

最初から大量に指定しないのは恐らく店側に油断を与えるためで、
実際このお客様もその商品を見た後に、他の商品も見せるよう指示してきました。
これで泥棒確率は50%に跳ね上がります。

店長としてこの地で4年半の経験を積み、
その上で弾き出した解がここまでで泥棒確率50%です。
従業員には日本語で注意して接客するよう既に伝えておりますので、
ここまでの接客で物を取られているということはあり得ません。
このお客様は店側が警戒していることを察したのか、散々悩んだ態度を取り、
それから最終段階に達してこう仰いました。
『やっぱり最初に気に入った物に決めようかしら。
 このヴィトンのバッグには70万も使ったのに2年で飽きたことを考えれば、
 半額で一生飽きない物を買うのは正しい買い物だと思うのよね。』

ポイント4:私物の詳細な値段を説明してくるお客には気をつけろ!

泥棒としては店側に希望を与えて油断させることが絶対命題ですから、
自分がお金持ちであるアピールをしなければなりません。
少し露骨にでも高い買い物をした経験を自慢する必要があるのでしょう。
この段階で店長的泥棒確率は70%となり、心はもう厳戒態勢です。

ともあれ、もう支払いの段階です。
高額商品なので少しディスカウントを提示するとそれで売買契約が成立。
『いい買い物をしたわ。』と嬉しそうなお客様。
そしておもむろにバッグから小切手を取り出しました。

ポイント5:小切手で支払いのお客様には厳戒態勢!

自信が確信に変わりました。(松坂
こいつは間違いなく泥棒です。
バイオハザードが発令されました。

通常、弊店では小切手は受け取れません。
小切手は銀行へ手続きをしてから入金されるまでに少し時間が掛かります。
つまり、偽小切手であるのかどうかが分かるまでにも時間が掛かるということです。
多くの店ではお客様の身分証明書をコピーさせて頂いた上で小切手を受け取りますが、
その身分証明書が偽造されていては元も子もありません。
そしてその身分証明書の偽造が近年激増しているのです。
弊店が小切手での決済を拒否するのはそういった理由で、
この数年は素性を良く知る顧客からしか小切手を受け取っておりません。

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申し訳ありませんお客様。弊社では小切手は受け取れないことになっております。

身分証明書をコピーしてくれればいいじゃない!?普通そうでしょ!?

大変申し上げにくいのですが、コピーをさせて頂いても受け取ることはできません。

なんなのよ!?意味が分からないわ!

銀行から指導を頂いており、最近は偽造小切手が増えているということでして・・・・・。

私が小切手を偽造してるとでも言う訳!?

大変申し訳ございません。ご理解とご協力のほどを・・・・。

だったら小切手も商品も置いて行くわよ。
その間に小切手の審査と指輪のサイズ直しをしておいて頂戴。

ん!?

ま、まぁそんな訳で予想が思いっきり外れることもある訳です。(滝汗

損な国ですよー。
高額商品ご希望のお客様来店にも警戒しちゃって素直に喜べやしない!
しかし今回のようにお客様にも不快感を与えてしまうこともある訳で、
警戒するにもリスクが伴うということで四面楚歌ベリーマックス・・・・。

あぁ・・・・明日も頑張ろ・・・・・・・・・。

「イタリア的防犯マニュアル」への4件のフィードバック

  1. 初めてコメントさせて頂きます。
    ミニチュアピンシャー、かわいらしいですね!
    ジュエリーを扱っていると、盗難の知識が必需ですね。。。
    頑張って下さい!!

  2. >KYOKO様
    初コメントありがとうございます。
    うちのミニピン様はそりゃもう愛くるしくて困りますよ。w
    日々の出勤が今生の別れ状態です。(爆
    これからも盗人と戦いながら頑張っていく所存です。w

  3. はじめまして!
    イタリア ジュエリー ブログで検索したところたどり着きました。
    大変楽しく3日間かけて読破させていただきました。
    ミラノでジュエリーショップ・・・うらやましいです!
    実際は本当にご苦労がありそうですが・・・
    ミラノにはもう随分長い間いってません。
    いつになるか定かではない新婚旅行の際にはミラノへ
    行きたいと思います。それまで現役店長でいてくださいね。
    また更新楽しみにしてます!ww

  4. >franco様
    3日間での読破、有難うございます。w
    ミラノでのショップ店長生活は今のところまだ苦労のが多いように思いますが、
    段々苦労と楽しさの比率が反転しつつあることは確かです。
    あと3年強はミラノで店長する予定ですので、
    それまでにfranco様のご来店をお待ちしております。ww

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