時は金なりが通用しないイタリア人のメンタリティー

はい、こんばんわ。
ミラノで多忙を極めております、店長です。

帰国前に壊れたPCの復旧作業。
3週間で溜まりに溜まった請求書への送金手続き。
12月に一斉送信するDMの構図校正。
本社ファミリーセール用に頼まれたバッグの仕入れ。
従業員の雇用契約の書き換え。
顧問税理士との来年度契約更新等々、
書き始めれば終わりはないほどに忙しくしておる訳です。

かなり精一杯生きている感じがして良いのですが、
困ったことに忙し過ぎて眩暈と耳鳴りが止まりません。

この症状、忙しくなると必ず起こります。
かなりのストレスです。

日本に帰国するとストレスがないせいでこの症状は出ませんので、
病気の類ではないとは思いますが、本当に勘弁して頂きたい。

という訳でヘロヘロの店長がお届け致しますので、
今回のエントリーは誤字脱字等あるかも分かりませんが、
その辺はそっとしておいて下さい。
探さないで下さい。

という言い訳をまずは御了承頂きまして、
本日の店長日記の始まりです。


さて、ここ最近は店長の結婚ネタばかりでしたので、
ミラノで職場復帰したということもありますから、
今日はイタリアミラノジュエリー店長日記らしい話題でお届けします。

弊社、2001年に創立後、
2004年には店長が渡伊致しまして奮闘しておる訳ですが、
当初は全く売り上げが立ちませんで頭を抱えたもんです。

このままじゃ日本人がイタリア人に負けたようで、
武士の国の人間としてこれはどけんかせんといかん、と。
人生は恋と酒しかないと思ってるような人種に負けてたまるか、と。ww

そこで考えたのが、組み合わせ式ジュエリー。
簡単に言ってしまえば、金具と真珠をバラ売りしますよ、と。
予算とテイストに合わせて御自由に組み合わせて下さいね、と。
詰まるところそういうシステムです。

指輪、ネック、ピアスと全種類で金具の取り揃えがありますので、
あとはお客様の意向でこれを組み合わせるだけのことなんですが、
このシステムを取り入れた2004年以降、なかなか好評を博しておりまして、
それなりに売り上げを向上させた一要因となりました。

写真を使用して簡単に説明致しますと、
真珠あたりはジュエリー屋ですから売るほどありまさぁね。

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これに真珠がくっ付いていない金具を多種取り揃えました。

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私は心が黒いから黒真珠がいいわ♪

なんてことを言うお客さんがいたらドン引きですが、
そんなことでじゃあ黒真珠を選んでみましょう。

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これが1粒140ユーロでの御提供となりますので、
複雑な計算式を経てペアーで280ユーロとなる訳です。

全財産が500ユーロしかないから500ユーロ以内で抑えたいの♪

もはやジュエリー買ってる場合じゃなさそうですが、
予算500ユーロとのことですから金具への予算は必然的に220ユーロですね。
そこでダイヤ1粒付き、合計0.1ct、190ユーロのピアスの金具を選んでみましょう。

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で、このパールに穴を開けて接着剤を流し込んで金具とくっ付けると・・・

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ということになる訳です。

はい。
で、この作業。
穴開けて、接着剤流し込んで、
乾くまで外れないようにセロテープで固定するだけのことですから、
そりゃまぁどう丁寧にやっても10分やそこらで終わります。

世の中の流れが目まぐるしい昨今ですから、
日本人の私なんかは、この作業が早いに越したことはないと思う訳ですよ。

しかしね。
すぐ作業が終わる旨イタリア人のお客様に伝えると、
大概のお客様はかなりビックリされます。

そんなに早くできるのか!?と。

あんた達は魔法使いか何かか!?と。

えぇ、私は由緒正しき魔法使いの末裔です、と。

で、まぁ7割くらいの方は、その作業の早さに喜ばれる訳です。
また取りに来なければいけない覚悟で皆さん購入を決めているようで、
棚ボタ的な作業の早さに、日本人をリスペクトする図式です。

それはまぁそれでお客さん喜んでる訳ですからいいんですけども、
残りの3割くらいのお客さんはこの作業の早さになんと喜びません。

お願いだから時間を掛けてやってくれ、と。

引き取りにまた来店することは何ら問題ないので丁寧に頼む、と。

かなりの数、こういう人がいますね。
いくら作業工程を説明してもダメです。
作業工程が3つしかないって言ってんのに聞きません。
こういった類の人は必ず後日取りに来ることを選びます。

その場で暫し待つことを選択した先ほどの7割のお客さんの中にも、
作業が早く終わる旨伝えた時には喜んだくせに、
やっぱり時間を掛けた方が喜ぶパターンもありますね。

3工程しかない簡単な作業ではあるんですが、
接着が難しい組み合わせとかも稀にある訳です。
で、こっちは待たせて悪いな、と思う訳です。
しかし作業が終わってお客さんの反応を見てみると、

私の為にそんなに時間を掛けて丁寧にやってくれたのね♪と。

いやいや。

不思議な人種です。
この国は御存知の通り全てが遅くあくびが絶えません。

昔、店長がミラノに移り済んだばかりの頃、
ビザの申請に必要な書類の情報を得るべく、
知り合いを通じてイタリア人弁護士の事務所を訪れたことがありました。
ある書類の話題が上がった際、その書類は速攻取れるんか?と焦る店長に、
その事務所の代表を務めるお偉いイタリア人弁護士がこう言いました。

柳澤さん、覚えておいて下さい。
この国に早いという言葉は存在しますが実態はありません。
早いのはイタリア人の集中力の切れようだけなんです。

ミラノ在住5年目の私は今でもこの言葉をかみ締めて生きておりますが、
まさにこの言葉の通り、何かが予定より早く終わった試がありません。

つまりね。
遅いということに余りに慣れている訳で、
早いということには余りに不慣れな人種なんですね。
ですから、むしろ早いということに不信感を抱いている節がある訳です。

残念というか、何というか・・・・。

こなせることは今こなしておきた派の店長からすると、
もうこういうお客さんにはきりきり舞いです。w
今ここで渡せる訳ですよ。
なのに受け取らない意味が分からん、と。

はぁ~。

そんな国で私は今から繁忙期のクリスマスを迎えます。
引渡し商品の棚・・・・・・えらいことになるんだろうなぁ、今年も。

店長日記の更新が滞っても探さないで下さい。

「時は金なりが通用しないイタリア人のメンタリティー」への4件のフィードバック

  1. こんにちは!
    クリスマスマーケットの予定がなくなって暇なため、
    またまたコメントを残させて頂きます(苦笑)
    (決して暇つぶしで読んでいるわけでないのですよ。
    逆にとても興味深く今回の記事を読ませて頂きました。)
    確かにイタリアでは時間はゆっくり流れる傾向にありますが、今回のジュエリーオーダーに関しては、時間をかけてやってもらいたい、待たされても良いイタリア人といいますか、そういう人の気持ちが分かります。
    と言うのも、柳沢さんはピアスが出来上がる工程を3工程しかない簡単な作業だとおっしゃいましたが、それはご自身が慣れていらっしゃって、ご存知だからだと思うのです。ジュエリー店で、決して安くないジュエリーを自分で選んでオーダーするのですから、出来上がるまで待つ段階も1つの楽しみで、もしお店が遠くない場合なら、私も1週間後の受け取りでも構わないと感じます。
    それはゆっくり時間をかけてやってもらいたいと思う気持ちもありますし、ショッピングが好きだからだと思うのです。
    後日受け取ることで、また街を歩き、お店に入って新作が出たかどうかなど見ることができますし、その1週間が何より楽しみ。
    この考えは商品やお店、状況などによって変わり、例えばズボンのすそ直しで後日受け渡しは嫌ですし、明日必要な場合、1週間後なら絶対ダメ。
    ですから、早さに喜んでくださるお客様にも、待つ楽しみを味わいたいお客様にも、両方喜んで頂ける商品を販売されているのですから、とっても良いことではないでしょうか。
    長く、偉そうに書いたかもしれませんが、一女性として感じたことを書きました。どうぞ聞き流してくださいね。

  2. >YUKIKO様
    毎回コメントありがとうございます。
    暇潰しでもコメント頂けると嬉しいですよ。w
    次へのモチベーションにもなりますので、
    これからも宜しくお願いします♪
    さて御意見頂きました件ですが、
    仰る通りなかなか難しいラインです。
    弊社の扱う商材は確かに安価ではありませんし、
    丁寧に、大切に作業して貰いたい心理はもちろん理解できます。
    しかし私がこのエントリーで最も書きたかったのは、
    イタリア人はその度を越えている気がします、という点だったんです。
    それこそそれがズボンの裾直しであったとしても、
    早い作業というものに信頼を置いていないのではないか、と。
    作業が早いということが不信感に繋がる可能性が、
    日本と比べると圧倒的に高いのではないか、と。
    記事における店長の言及が足りませんでしたね。
    精進します。wwwwwwwww

  3. 店長 さま
     なるほど。
    >作業が早いということが不信感に繋がる可能性が、
    日本と比べると圧倒的に高いのではないか・・
    本当になるほどです。
    こちらこそ、ちゃんと理解しなくてゴメンナサイ。
    実はトリノでベネチアンガラスでジュエリーを作っている
    知人のイタリア人女性がいるのですが、
    彼女からクリスマス時期にお店を手伝ってほしいとの話があり、憧れのジュエリーショップでのコンメッサになることになりました(笑)
    これでさらにイタリアでの商売について知ることができそうなので、とても楽しみです。
    柳沢さんもクリスマス商戦がんばってくださいね!
    p.s.DMを持っていくと10%OFFとかないのでしょうか? 

  4. >YUKIKO様
    ゴメンナサイって・・・。ww
    なんだかこちらこそゴメンナサイ。www
    そして御就職?おめでとうございます。
    トリノでベネチアンガラスのジュエリーショップとは興味深いですね。
    なかなか忙しくなりそうですが、お互いに頑張りましょう。
    ちなみに弊社では、DMを持って来て頂ければというよりも、
    全顧客に10%OFFで商品を御提供しています。
    ブログの読者様である旨伝えて頂ければ、
    もしくはそれ以上のスコントもあり得るので、
    もし御来店の際はその旨お伝え下さいね!w

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