イタリア ミラノ ジュエリー店長日記

イタリアはミラノに住んでジュエリーショップを経営し、犬(ミニピン&チワワ)と戯れたりしています。

一応頑張ってる風なイタリア共和国

Posted by 店長 1月 - 30 - 2009 - 金曜日

早くも2009年の1/12が終わってしまいました。



2月も粛々と精進を重ねたいと思います。



・・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。





他に書く事がないのでさっそく本編です。w









先日、たらい回されてたらい回されて、

待たされて待たされた挙句に、

銀行からフラッシュメモリーを貰い受けました。



FM.jpg



イタリアの各銀行は昨今、

ネットバンキングのセキュリティー強化に相当な力を入れていて、

弊社取引銀行もその例外ではなく、昨年末からシステムを強化し、

このフラッシュメモリーがないとネットバンキングが作動しないシステムになりました。



この銀行、メインバンクではなかったので暫く放置していたんですが、

いい加減不便になってきたので先日銀行に出向いた次第。



銀行のサイトにアクセスし、

ユーザー名とパスワードを入力してログインしてから、

このフラッシュメモリーをUSBに差し込むと各種サービスが使用可能になります。











なんかイタリアのくせにハイテク~♪











ムカツク









昨今USBが付いてないPCなんて代物があるのか否かは存じませんが、

フラッシュメモリーを使用できない環境下にある顧客用には、

携帯のメールにその都度、システム使用の為の暗証番号が送られるサービスもあるそうです。



こちらを希望した場合には、

銀行に出向いて所定用紙に各項記入の上、

身分証明を終えると銀行に携帯番号が登録されることになります。



登録完了後には、銀行のサイトにアクセスし、

ユーザー名とパスワードを入力してログインすると、

登録した携帯に暗証番号が送られてくるんだそうです。



ページ内の各サービスのリンクをクリックすると暗証番号の入力が求められ、

そこで携帯に送信された暗証番号を入力するとシステムが正常に作動するとのこと。











いずれにしても面倒臭ぇ!











2001年にEUが統合され、

それまで当たり前のように蔓延っていた脱税行為やマフィアの問題、

腐敗政治、EUの難民玄関と呼ばれた移民の問題や景気問題等々、

それまでイタリアという国が抱えていた問題は、

もはや一国の問題はなくなってしまいました。



他のEU加盟国への体裁を取り繕うためにも、

現在イタリアは各方面の取り締まりを強化せざるを得ない状況です。

ネットバンキングのセキュリティー強化もこの政策に由来します。



以前このブログでも記事にしたことがありますが、

イタリアの年間財政赤字は毎年10兆円に届こうかという勢いです。



財政赤字がGDP比3%を超えた場合にはEUを脱退しなければなりませんが、

EU加盟後にイタリアがこのノルマをクリアーしたことはありません。



一応EU主要国であり、比類なき潜在利益を蓄えるイタリアが、

強制的にEUを脱退させられるということは考え難く、

イタリア政府もそんなことにはならないと高を括っているはずです。



ただ、さすがにこの圧倒的な財政赤字を生み出し続けたのでは、

他国に示しもつかず、連合での発言力も失われる一方です。



そこで一応イタリア政府も努力してはいるんです。

2006年からは『金銭の支払いに関しては送金か小切手を推奨する』という法案が可決され、

まずその槍玉に挙げられたのは国家資格を保有する税理士と労務士、弁護士と公証人でした。



1000ユーロ以上の報酬に関しては現金での受領を禁じられ、

送金か小切手での、銀行に明細が残る形での収入に限られたことで、

収入を誤魔化して脱税行為を働こうとする輩を取り締まったのです。



我々のような小売店舗では現金決済に関して制限はありませんが、

毎月の税金の支払いがネットバンキングからの手続きのみに制限されました。



それまでは毎月銀行に書類を持参し、

その場での現金決済か、口座からの送金かを選択できた訳ですが、

その現金での支払いに闇収入を当てる場合が多かった為、

この小規模なマネーロンダリングを防止すべく、

全法人の納税はネットバンキングからに限るという事態に発展してしまいました。



ネットバンキングからの納税になったことで、

毎月納税によって口座からは必ず預金が減ることになります。

そうなってくると定期的で不変的な口座への入金が必要です。

口座への入金は勿論明細として残り、表に出ますから、

その入金額の内訳はいつ何時でも説明、証明できるものでなくてはなりません。



他にもまだ資金洗浄の方法は多々ある訳で、

これで各法人の脱税機会が無に改する訳もありませんが、

洗浄の機会を1つでも減らしたことは賞賛に値すると、

イタリアの行く末を憂う常識人達からは専らの評判です。



又、ネットバンキングを利用するには手数料が取られますから、

この政策にはその手数料での収益で銀行を潤わせる狙いもあるようです。



銀行の強化は国力の強化・安定になるだけでなく、

付随して国営銀行への収入にも繋がりますから、

俺達の政策完璧♪と政府も胸を張っている模様。



こうしてネットバンキングの開設と、

ネットバンキングからの納税が強制化されました。

完全強制化の実施は確か2006年からだったと思います。



その後システムがどんどん複雑化し現在に至る訳ですが、

IT大国である我が大日本帝国に比べれば、

イタリアのPC普及率、ネット普及率なんてまだまだ鼻クソです。



必然的にPCを使いこなせる人間の数が限られているこいうことになる訳ですが、

そんな状況下でこのセキュリティーの強化=複雑化ぶりです。



ハッキングによる横領事件が多発しているのか!?とも思いましたが、

そんな噂も記事も見聞きしたことはございません。



フッラシュメモリーの配布だけでなく、

パスワードの発行にもかなり複雑な手続きが必要ですし、

大体がネットバンキングを開設するのも結構一苦労でした。



各銀行のこの対応に、

各法人の経営者からは不満が相次いでいるようですが、

この複雑化には外国人経営者排除の意図が隠されているとのこと。



常時移民問題を抱えるイタリアからすると、

おいそれと外国人に入国されて、

簡単に法人を作られて労働機会を減らされのは避けたい模様。



イタリア語が完璧に分かっても尚難しいようなシステムを導入することで、

海外資本の安易な参入を防ぐ目的が隠されているんだそうな。



また複雑化するということはその道のスペシャリストの誕生と同意です。

この道のスペシャリストになるためには高度なイタリア語力が必要ですから、

教授できる地位にあるのはイタリア人である可能性が殆どです。

よって必然的にイタリア人の労働機会が増えます。



実際この国で外国人経営者にある私からすると、

この難解なシステムのお陰で何度もくじけそうになっていますし、

優秀な顧問税理士が参謀として付いてくれるお陰でなんとかやっていますが、

不景気と重なって撤退したい気分に貶められたことも少なくありません。



万が一全てが嫌になってこの国からの撤退を決意した日には、

イタリア政府の目論見通りになってしまいますので、

意地でもそんな決断は下しませんけどね。w



とにかくそんなことでイタリアも色々必死なようです。







フラッシュメモリーでサイトの安全性を強化する前代未聞のシステムに、

若干テンションが上がってテーマが壮大になってしまいまして、

なんとこの記事を書き上げるまでに2日を要しました。wwww



結局、この国で会社を経営しながら生きていくということは、

マジ面倒臭ぇ! という点がご理解頂ければ私は本望です。(笑



今日も頑張ります。

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4 Responses to “一応頑張ってる風なイタリア共和国”

  1. 恵比寿の従兄弟 より:

    ども。
    大抵の人間違って理解してるけど、USBに挿すスティック状の物が、すべてフラッシュメモリーなわけではありません。
    それはおそらく、セキュリティートークンとかドングルと呼ばれる物です。
    ちなみに、同様の形状で記憶装置では無いものとしては、無線LANアダプタとかBluetoothアダプタとかただのオブジェとかがあります。

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  2. 店長 より:

    >師匠
    さ、さすがです・・・。
    あたしゃてっきりフラッシュメモリーだとばっかり・・・・。
    ってかこのセンスのないネーミングは何に由来するんでしょうか!?
    トークンってさぁ・・・・。wwwwwwww

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  3. 恵比寿の従兄弟 より:

    そりゃ、トークン=代用通貨と訳すからだよ。
    「何かをする権利を持っていることを証明する物」と解釈するればOK
    それよか、解らんのはドングルの語源。

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  4. 店長 より:

    >師匠
    なるほど。
    権利を指すTokenか。
    受験の時そんな単語も勉強しました、そういえば。
    ドングルは一応英和辞典にも載ってるけど、
    語源は英語じゃないっぽいですね・・・・。

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