土曜日の便に搭乗して帰国します。
アイスランドの火山がまだ沈静化しないようですから、
帰国に当たってはその点がやや心配です。
飛行機飛ばなかったら頑張れシベリア鉄道。
という訳で今日も本題。
衝撃的な本日のタイトルにやや漏らした読者諸賢も多いかとは思いますが、
何が詐欺って国家が詐欺なんですから困ったものです。
イタリアで経営者をしている人間が最も恐れるものはマルサであることに間違いはありません。
財政難になるとどうにか法人から罰金を巻き上げてやろうと躍起になるこの国のマルサは、
頻繁に店舗や事務所に来ては、レジや雇用の監査を予告なしに敢行します。
レジを通さない闇販売や、不法雇用の監査はもちろん、
保管義務のある書類の有無や、果ては看板のサイズまで監査していきますし、
こっそり法律を変えておいていきなり不法だとする彼らのやり方は誰が見ても横暴です。
長く、会社が潰れない程度に罰金を取るのが彼らのやり方ですから、
経営の核となるような重要な法律を変えるのではなく、
看板のサイズや照明の電力といった細かい案件に規制をかけ、
突然やって来ては最近変わった法律により違法、罰金といった具合で、
もはや北の暴君の方が単純で可愛らしく見えるほど。
根がいい加減なイタリア人の経営者がこれらの監査に耐えられるはずもなく、
監査=何かしらの罰金となってしまうことになりますので、
いつしか私が彼らの手に掛かった日には日伊戦争も辞さない意気込み。
直接監査にやってくる以外に彼らの常套手段がもう1つあり、
それが、納税遅延罰則税を書留で知らせてくる際の水増し請求。
イタリアでは、法人は必ず顧問税理士を雇用しなければなりません。
嘘を付かないことが前提の日本のように、青空申告などというヌルい制度はなく、
全法人が税理士に納税額を計算して貰って税金を支払います。
従業員がいる法人の場合は税理士以外に、
労務士と呼ばれる雇用関係専門の会計士を雇用しなければなりません。
ですから弊社には毎月2通の納税書が彼らから届き、
1つは所得税や付加価値税の支払い書であり、
もう1つは人件費に関する諸税、源泉徴収の支払い書になる訳ですが、
これを元に日本からしたら考えられない膨大な税金を納めている訳です。
ですがこの2つの納税に関しては毎月〆切があり、
これに遅れると前述の納税遅延罰則税を納めなければなりません。
近年イタリアの納税法が大幅に改正され、
基本的には全ての納税がインターネットバンキングからということになりましたので、
詰まるところPCトラブルなんかに見舞われた日には納税ができませんから、
マイクロソフトが悪いのに我々が罰金とは何事かと。
ネットインフラが永遠に整わないこの国では、
ネット自体が不通になることも頻繁に起こり得ますから、
毎月ネットが不通にならないようにそろそろ祈祷師でも雇いましょうか?
ネットインフラ自体が整っていないこの国において、
なぜこんな無謀な納税法が確立されたのでしょうか?
答えは簡単です。
当然この法案が可決されてしまうと、
ネットの契約者数が増えます。
イタリアにおけるISプロバイダの最大手は、
テレコムイタリアという日本のNTTに当たる会社。
嘗ては国営通信事業者でしたが1994年に民営化されました。
この会社の影のオーナーと呼ばれているのが、
そう、現在の首相であるシルビオ・ベルルスコーニなんです。
この法案の可決によって彼はさらなる巨万の富を得たと見られ、
現在はイタリア最大、世界第14位の資産家にまで上り詰めました。
最近離婚が決まった元妻への毎月の生活費は4億円以上だそうですよって死ねばいいのに。
話が逸脱しました。
とにかくそんな事情で納税の〆切を守れない人が続出している昨今ですが、
〆切を守れなかった場合には、後に、前述のマルサから書留が届きます。
何年何月の納税〆切が守られていないので、
本書留記載の納税遅延罰則税を直ちに納めて下さいといった具合。
ただし、この書留に記載されている金額が真っ当であることはありません。
例えば、先日弊社にも600ユーロの罰則税を請求する書留が届きました。
イタリアで経営者になってからというものA型にしか見られない私ですから、
そんな額の請求をされる覚えは当然のようにありません。
こういった書留が弊社に届いた際、
私は即座に税理士にスキャンデータを転送します。
すると税理士が弊社関連の書類をひっくり返し、
その書留に記載された額の正当性を即座に検算する訳ですが、
イタリア現地法人として私が社長に就任したこの6年で、
この金額が水増しされていなかったためしがないという驚愕の事実。
すごくね、イタリア?
前述の600ユーロを例に挙げるならば、
この数年で、確かに何度か納税が遅れたことがありました。
しかしながら脱税をしている訳でも、納税をしていない訳でもなく、
ただ数回、納税に遅れただけの話ですから600ユーロの請求とは何事か、と。
書留の罰則項目は何項にも及び、
その合計が600ユーロとなっていた訳ですが、
この金額を弊社顧問税理士が検算し、
マルサと直接やりあったところ、
なんと92ユーロまで支払い額が落ちました。
ちなみにこれまでの最高落差は、
約80万円のマルサからの請求に対して、
約2万円まで支払い額が落るというギリシャもビックリな暴落ぶり。
周囲の経営者に聞いてみてもやはり、
事態は同じとのことですからこれはもう確信犯とみなして間違いありません。
世の中には私の常識が通用しない人間も多く存在しますから、
この請求額を素直に払ってしまう人なんかも多いそうで、
国家ぐるみで働いた詐欺によって、一体イタリアはどれだけの金を得ているでしょうか。
はたまた、それでも年間に1000億円以上の財政赤字を出すとは政治家はやる気あんのか?と。
明日はギリシャですよ・・・・。
そんなところに好き好んで法人を設立してしまった我が一族。
まったくもって人生は悩ましい・・・。
そんなイタリアを暫く離れて心を休養させてきます。
飛行機が無事に飛ぶことを祈って下さい、祈祷師にでも頼んで。www
今日も1クリックお願いします。
![]()
詐欺の国イタリア
5月 - 20 - 2010 - 木曜日



